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化学物質過敏症対策

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使用できない科学物質

 防腐木材・防腐油材・カビ止め材・白あり駆除薬剤・剥離材・樹脂・プラスチック類・ビニール類・木工接着材・科学糊類・コーキング類(一部を除く)・断熱材(グラスウールを含む)・合成ゴム・インキ・油性塗料・アスフアルト ルーフィング・石油系・揮発油・シート・ガムテープ類

使用できる製品

 陶器類・ガラス・木材(ヒバを除く)・金属(ステンレス・アルミ・鉄)・コンクリート・木炭・紙 シリコンコーキング(防カビ材ぬき商品とシリコン純度が高いコーキング)

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注意 

 工事を始める前に必ずアレルギーテストを行い、疑わしい製品は使用しない、テストが済んだ材料は、テスト前の材料と同じ場所で管理しない、また、施工中、使用材料で、アレルギー反応が出た場合は、使用を中止し、その製品を交換又は、撤去して、反応が出ない物に変わる物を見つけて施工する。養生のシート、養生テープ類もテストを行ない使用する。(職人のタバコ、シャンプー、衣類洗剤の芳香材、香水、)も注意が必要。

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施工

1.浴室基礎

 鉄枠を使用せず、剥離材を噴霧しないで木枠加工。GLより1m立ち上げし、土間から立ち上げをジョイント無しの一発仕上げとし、コンクリ基礎天場浴室内部側には、水切勾配を設ける。また、アンカー類は、全て、ステンレス製品を使用し、土間には、水勾配を付け床排水及び浴槽排水を設ける。

2.木材組立

 使用する木材類は、伐集した場所が特定できる無垢材とし、全て葉がらし、天然(自然)乾燥した物を用い、土台、柱は、檜芯持ち材を使用(ヒバは、適材だが、アレルギー反応が出る人もいる)、桁は杉材使用で120㍉以上の背とし、壁は、30ミリの杉材本実加工板をベタ張りする、天井も、同じ材料で施工する。構造補強のため(断熱材と筋交を兼ねた構造効果を持つ箱型)にする。使用するビスは、ステンレス(SUSXM7)を用いる。

3.下地防水

 浴室内は、防水ルーフィング張りとしますが、アスファルト系、ビニール樹脂系、シリコン樹脂系の物を避け、不織布系の防水ルーフィング材を使用しジョイント部を少なくし、万が一、水分が浸透しても浴室側に流れるように工夫して張り込みジョイント部にはシリコンコーキング処理を下側部分に施しておく。

4.壁・天井下地材

 下地材は、杉の赤身45㍉の材を用いる(赤味は、腐りにくいため)取り付けは、ビスで行い、ステンレス(SUSXM7)のビスを使用する。

5.水切・洗い場下地材

 水切には、ステンレスもしくは、チタン材を使用し、洗い場・浴槽下地材フレームは、ステンレス(SUS304)の角材で組み、上下できるように足の部分には、ステンレス製のアジャストボルトを使い、床の水平を調整する。洗い場・浴槽フレームの壁との間にアジャストボルトを用いた触れ止めを設け、調整固定する。

6.床・壁・天井材仕上げ材

 床・壁・天井材は、杉の30㍉の赤身の板材だけを抜粋使用し、白太部分の含まれる板は。腐りやすいので使用をさける。壁に張る板は、下場の木口に、水が罹った時に、板の裏側にまわらないように、水切勾配の斜め加工をする。また、壁に張った板に腐れが生じたときに交換しやすいように、合いジャクリに加工し、表面からステンレスビス(SUSXM7)で止める。その時、下地に張った不織布のルーフィングを貫通しないように使用するビスの長さを検討する。板の収縮を考えコーナー部分には、隙間を開け、シリコンコーキングを注入する。張り始めは、天井・壁・床の順に行なう。床板は、ステンレスドリルビス(410)でステンレス角材に固定する。床板は、自然乾燥しやすいように、浴槽から5cm以上離し、隙間を開けておく。洗い場の蛇口付近は、最も水分が罹りやすいため、後々のカビの発生のことを考慮すると、ステンレス製の床材に交換しておくのも良い考えである。

7.浴槽

 浴槽は、ステンレスが、一般的ですが、ウレタンの断熱材を吹き付けているため使用できません、人造代理石や、樹脂系の物も除外します。また、木製の浴槽も検討しましたが、底部部材に使う、太くて、大きな木材が入手困難のため樹脂系の接着材で張り合わせた板を使用していることが多く、注意が必要です。そこで、一番問題が発生しにくいと思われる、陶器の浴槽に辿り付き、採用させて、いただきました。陶器の浴槽は、ガスで1200度の高温で焼かれるため臭いもありません。(石油系燃料の焼き物は、油の臭いが付く事を想定して除外します。)浴槽のデザインは、背中が寄り掛けられるように斜めに勾配を設けた舟の形とし、カビ類の発生が目視できる白色にしました。浴槽のフタは、20㍉厚の杉の赤身材で、幅の狭い板にして、浴槽上部のアール部に対応しました。

8.照明・換気扇

 照明は省エネを考慮し、LED照明の角度変換可能のタイプとし、落ち着いた照明に仕上げました。また、本体が天井内部に隠れるタイプにして、出来るだけ樹脂部が浴室側に出ないような配慮を考え、換気扇も露出しない天井裏のタイプとし、換気入り口には、ステンレス製フードを使用しました。

9.ドア・窓・格子

 サッシ類は、ペアガラス製の物を準備しましたが、ガラス周り打つコーキングに問題があり使用を中止しました。また、ガラスを止めるゴムのピース材にもアレルギー反応が見られ中止しました。そこで、解体時に搬出した、入り口ドアと窓のサッシをアレルギー反応が起きない洗剤で綺麗に洗い収めました。窓格子はアルミ製にと思いましたが、新しい材料は、アレルギー反応を起こりやすいため中止し、ステンレス製の注文品につくり変えました。

10.外壁材

 外壁は、テスト結果からガルバニュウム鋼板に決まり、外周りの柱に、不織布のルーフィングを張り銅縁18㍉を450ピッチに打ち、ガルバ鋼板仕上げで完成しました。

11.最終テスト

 いきなり浴室を使用するのではなく、徐々に体を慣らしてゆく方法がベストです。
 浴槽に熱湯をはり、冷まし、入念に洗い(科学洗剤は使用不可)熱湯湯はり、冷ましを数回繰り返し、工事時に付着したかもしれない、科学物質を綺麗に洗い流し、少しずつ使用頻度を高め体を慣らして行きます。また、同時に壁の赤味杉板もシャワーで入念に流し、窓を開け換気を十分にて臭いの元になっている物を散らし追い出す事を心がけ使用して行きます。それでも、不具合が生じた場合は、速やかに対処して、特定物質を調査し室内から除去するように心がけましょう。

 科学物質と戦うには、知識や経験、クライアントへの思いやりと十分な調査が重要です。生半可な考えは、逆効果でクライアントが傷つきます。市販の科学物質の安全マークが付いているからと、安心はいけません、まだまだ、認定さていない科学物質が存在します。一人一人のクライアントの症状は違います、真剣に症状に向き合い自然素材を多く増やし(クライアントへのテストは必ず行い)クライアントに合う家づくりの方法を見つけ、普段から安心・安全な家づくりを心がけましましょう。

 

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